「今日の宿題、終わったの?」「んー…」
中学生になったうちの子が、机に向かってはいるものの、どうにも集中できていない様子。それどころか、「何をすればいいか分からないんだよね」とポツリ。
母親である私は、その言葉を聞いて胸が締め付けられるようでした。小学生の頃は、宿題さえやっていればなんとかなっていた気がするのに、中学校に入って授業も難しくなり、部活も始まって忙しくなってから、家庭学習の習慣がすっかり崩れてしまったのです。
子供の「分からない」に寄り添う親の不安
お子さまが机に向かっているのに集中できていない様子だったり、そもそも家庭学習の習慣がついていなかったりすると、保護者の方は心配になりますよね。特にお子さまが「勉強のやり方が分からない」、「何をすればよいかが分からない」、「どこが分からないのかが分からない」 と感じているようだ、という状況は、親としてどうサポートすれば良いか迷ってしまうものです。
思春期の中学生は、親が「勉強しなさい」と言うと反発することもあり、「いい加減勉強しなさい!」といった声かけは親子バトルに発展する可能性も。お子さま自身も勉強しなければならないことは分かっていても、やり方が分からないのに勉強しようがない、というのが実情かもしれません。自分で勉強の内容を考えて実行するという経験が足りていないことも、原因の一つとして挙げられます。
効果的な学習法を身につけるための基礎知識
まず、効果的な学習の基本的な流れからお話ししましょう。最も効果的なのは、「予習 → 学校の授業 → 復習」 のサイクルを回すことです。
このサイクルがうまくいかない場合、どこかに問題があると考えられます。特に復習は最も重要であり、習った内容を定着させるためには、その日のうちに振り返り、問題を解いて知識を定着させることが大切です。人間の記憶は一度勉強しただけではすぐに忘れてしまうため、繰り返し学習が必要だからです。
何を勉強すればよいか分からないという場合、まずは 学校の宿題を終わらせる ことに徹底しましょう。宿題や提出物は成績に影響します。宿題が終わったら、宿題に関連した勉強、例えば教科書の文章を読んだり訳したり、学校のワークを解いたりするのが良いでしょう。特に学校のワークは最も手を付けやすい教材であり、宿題の単元やその前後の問題をノートに解くことで知識は定着します。ワークはテストまでに3周することが目安と言われています。
勉強は「できなかったことをできるようにすること」です。効率的な学習法は、まず できないところを見つけて、それをできるようにする ことです。暗記だけで解決する問題もあれば、ケアレスミスを防ぐために反復練習が必要な問題もあります。間違えた問題は何度もやり直しましょう。
また、勉強時間だけでなく、「何をできるようにするのか」という達成内容を目標にすることが大切です。目標を設定することで、効率よく勉強しようという思考につながります。達成可能な短期目標と長期目標を具体的に設定しましょう。
反対に、効率の悪い勉強法として注意すべき点もあります。例えば、ノートをきれいにまとめることに時間をかけすぎることです。ノート作りが目的になってしまい、内容を覚えることにつながらない可能性があります。勉強していることがテストの点数につながっているか、定期的にチェックすることが重要です。また、長時間勉強しているように見えても、集中力が続かずに身についていない場合もあります。
親ができる具体的なサポート方法
お子さまがこうした効果的な勉強方法を身につけ、家庭学習を習慣化していくためには、親御さんの適切なサポートが不可欠です。感情的に責めたり、「なんでできないの!」と頭ごなしに叱ったり、他の子と比べたり することは、お子さまのやる気をなくさせてしまうので、絶対に避けましょうね。無理な期待を押し付けるのも禁物です。
学習しやすい環境を整える。
集中できる静かな場所、整理された机の上、適切な温度や明るさ を確保しましょう。特にスマートフォンやゲームなどの誘惑となるものは、学習時間中は別室に置くなど、お子さまと話し合ってルールを決めると効果的です。
勉強する理由を一緒に考える。
抽象的な「将来のため」ではなく、お子さまの興味や関心と将来の夢や目標を結びつけて、具体的に話すことが効果的です。例えば、好きなゲームやスポーツと、それに関連する仕事に必要な学力について説明する。
具体的な学習計画を一緒に立てる。
1日の勉強時間や休憩時間、スマホを使う時間など、お子さま自身の意見も聞きながら決めましょう。生活リズムを考慮した、無理のないスケジュール作成が重要です。
小さな成功体験をサポートし、褒める。
努力の過程や、計算ミスが減ったなど具体的な改善点を褒めることで、お子さまは自分の成長を実感でき、自信につながります。達成感を共有することも効果的です。
声かけを工夫する。
命令するのではなく、「何時から勉強する?」のように、お子さま自身が勉強開始時間を決められるように促しましょう。これはお子さまの自主性を育む上で重要なポイントです。
何をすればよいか分からない場合に提案する。
教科書の音読、英単語や漢字の意味調べ、ノートの見直し、授業で解いた問題の解き直しなど、簡単に始められる具体的な方法を提案してみましょう。
塾を活用したサポート:基礎からの段階的な指導
お子さま自身が「どこが分からないのか分からない」 状態で学習を進めるのは難しい場合があります。そのような場合は、塾のような専門機関に頼ることも有効な手段です。
塾では、お子さまの答案や模試の結果などを分析し、苦手の原因を特定し、どこの単元からさかのぼって勉強すべきか を把握してくれます。特に個別指導塾は、一人ひとりの学力に応じた学習プランを提案してくれるため、お子さまのペースに合わせて基礎から段階的に指導を受けることが可能です。
ソースの中にも、「勉強のやり方がわかっていないみたい」という悩みに対して、学習法の指導が必要な段階であり、まずは基礎からのステップ指導がある塾を体験してみる ことを促す回答が見られます。
また、塾によっては宿題の管理を任せられたり、学校の課題を塾の宿題としてペースメーカーになってもらえたりするケースもあります。質問教室や自習室を活用することも、勉強方法を身につける上で助けになります。塾の設備やシステムは「使えるものはとことん使う」という意識で活用しましょう。
まとめ:まずは一歩を踏み出すサポートを
お子さまが「勉強のやり方が分からない」という壁を乗り越えるためには、親が不安を抱え込まず、お子さまの状況を理解し、適切なサポートをすることが重要です。家庭での環境整備や声かけの工夫、学習内容の提案など、様々な関わり方があります。そして、必要に応じて塾のような専門機関を活用し、基礎からの段階的な指導や苦手の克服をサポートしてもらうことも有効です。「やり方が分からない」という状態から抜け出すためには、まずは何か小さなことでも良いので勉強を「始める」ことが大切です。行動することでやる気が出てくるという考え方もあります。親御さんは、「これならできそう」という具体的な一歩をお子さまが踏み出せるようにサポートしてみてはいかがでしょうか。例えば、基礎からのステップ指導がある塾の無料体験 に参加してみることも、新しい学習のやり方を見つける良いきっかけになるかもしれません。

