「どうして定期テスト前なのに、うちの子は勉強しないんだろう？」
「勉強しなさい！」と声をかけても、返ってくるのは「うるさい！」の一言。
つい「スマホばかりやってるからだ！」と責めてしまうけれど、本当にそれが原因なのでしょうか。
実は、中学生が勉強しない原因が「親のせい」だと、密かに悩んでいる保護者の方も少なくありません。
この記事では、定期テスト前に勉強しない中学生が心の中で感じているホンネと、親が陥りがちなNG行動、そしてどうすれば子どもに寄り添えるのかについてお話しします。
勉強しない中学生のホンネ①「どうせやっても意味ないし…」
「頑張ったのに、どうして成績が上がらないんだろう…」「勉強しても、どうせ点数取れないから」
これは、過去に一生懸命勉強したのに結果が出なかったり、思うように成績が上がらなかったりした経験からくる「無力感」です。
テスト前に勉強しないのは、この「無力感」からくる「学習性無力感」という心理状態なのです。
頑張りが報われない体験が続くと、子どもは「どうせ自分には無理だ」と諦めてしまい、努力すること自体が無意味に感じてしまいます。
親ができること：完璧主義を捨て、小さな成功を促す
「今回のテストは90点取ってね！」とか、「テスト範囲全部終わらせなきゃダメ！」って言っちゃうこと。これ、子どものプレッシャーに。
- 目標を細かくする： 「テスト範囲を全部やる」ではなく、「今日は数学のワークを5ページだけ」「英単語を10個だけ覚える」など、すぐに達成できる目標を一緒に立ててみましょう。
- 努力の過程を褒める： テストの点数ではなく、「毎日机に向かっているね！」「今日はワークを3ページも進めたね！」のように、努力している姿を具体的に褒めてあげてください。
勉強しない中学生のホンネ②「勉強して失敗するくらいなら、最初からやらない方がいい」
「勉強して悪い点数だったらどうしよう」「頑張ったのに、できなかったら恥ずかしい」
これは、「結果への恐怖心」からくる自己防衛です。
特に中学生でゲームばかりしている子どもの中には、ゲームの世界で得られる「レベルアップ」や「クリア」といった分かりやすい達成感と、勉強の「結果が出ない」という状況のギャップに苦しんでいる場合があります。
もし頑張って勉強したのに点数が悪かったら、自分のプライドが深く傷ついてしまいます。それを避けるために、あえて行動しないという道を選んでいるのです。
もし一生懸命やったのに、テストで悪い点数をとったら、深く傷ついちゃう。だから、あえて勉強しないことで、「だって勉強してないもん！」って自分を守ってることも考えられます。
親ができること：結果より「挑戦」を評価する
「スマホばっかりやってないで！」って、頭ごなしにスマホやゲームを取り上げること。これ、子どもの心を余計に閉ざしちゃうから要注意。
お子さんに「失敗しても大丈夫」という安心感を与えることが重要です。
- 結果で評価しない： 「今回は点数が悪くても気にしなくていいよ。でも、次に向けて一緒に頑張ろう」と伝え、親は点数であなたを評価しないというメッセージを伝えてあげましょう。
- 挑戦を褒める： 「テストに向けて勉強を始めようと決めたこと自体が素晴らしいことだよ」と、結果に関わらず挑戦した勇気を褒めてあげてください。
勉強しない中学生のホンネ③「勉強しなきゃいけないって分かってるけど、疲れた…」
定期テスト前って、子どもにとってすごくストレスなんだよね。勉強しなきゃいけないって分かってるけど、体が重くて動けない…っていうのは、大人にもあることですよね？
「テストが近づいてきて、なんだか頭が重い…」「息抜きしたいのに、ずっと勉強しなきゃいけない気がして息苦しい」
これは、勉強へのプレッシャーや不安からくる現実逃避です。
テスト前は、子どもにとって精神的な負担が最も大きい時期です。
やらなければならないというプレッシャーから逃れるために、スマホやゲーム、マンガなどの手軽な娯楽に没頭することで、一時的に心を落ち着かせようとしているのです。
もしかしたら、ゲームの世界に逃げてるのは、「心が疲れているサイン」と受け取ってみて子供と接するのも親としては正解なのかもしれませんね。
子どもの心に寄り添うことが、未来を変える
中学生が勉強しない原因が親のせいだ、と自分を責めていませんか？
確かに、親の過度な期待や無関心は、子どものやる気に影響を与える可能性があります。しかし、すべてを親のせいだと考える必要はありません。
定期テスト前というプレッシャーのかかる時期に、ゲームの世界に逃げてしまうのは、子どもがSOSを発信しているサインかもしれません。
頭ごなしに叱るのではなく、まずは「どうしたの？」と声をかけるところから始めてみませんか？
お子さんのホンネに耳を傾けることが、学習への意欲を取り戻す第一歩となります。
それでも、なかなか一人で勉強するきっかけがつかめないお子さんもいらっしゃいます。そんなときは、第三者の力を借りるのも一つの手です。
最近、オンライン学習塾が増えていますが、マンツーマンで教えてもらえるため、「どこから手をつけていいかわからない…」というお子さんでも、最初の一歩を先生が一緒に踏み出してくれます。
きっと、子どものやる気スイッチを見つけるきっかけになるはずですよ。
